第74章:息子には絶対会えない!

ライラ視点

「ライラ……」

ソファから立ち上がった彼から、私は後ずさりした。その動きは計算され尽くしており、まるで獲物を狙う猛獣のようだった。彼が一歩進むたびに私も一歩下がり、やがて背筋が冷たい壁に押し付けられた。もう逃げ場はなかった。

「分かってくれ」と彼は続けた。「この状況は、君が思っている以上に複雑なんだ」

私は彼を押しのけて距離を取ろうと必死になったが、彼の動きのほうが速かった。伸びてきた手が私の両手首を掴み、片手だけで頭上に押さえつける。自由になったもう片方の手が私の胸へと這い、親指が乱暴に乳首を弄ぶ。私の意思に反して、そこが裏切り者のように硬くなっていくのを感じた。

私は...

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