第120章。

タリア視点

グレゴールと一緒にいた頃、あのアイルランド・マフィアの溜まり場での記憶を、また最初からなぞらなきゃならなかった。正直、認めたくないくらいきつかった。

思い出したくない。思い出すと、自分が弱くなった気がする。

無価値で。

誰かを満たすための、ただの肉の塊みたいな娼婦みたいで。

ニクライがそのことを何度も質問してくるたび、彼がそれを口にするのがどれほどつらいか、目でも耳でもわかった。でも彼らにはこの情報が必要だった。これから先の攻撃を、最善の形で進めるために。

父はずっと私を強く抱きしめていて、それが、私をまた「パパの小さな娘」に戻してくれた。

家族に愛されていること、友...

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