チャプター 29.

ルーク視点

バスケットコートから、キリアンと一緒に妹が連れ出されるのを見た瞬間、心臓をえぐり取られるような気がした。

タリアは、もう俺の人生にいなくてはならない存在になっていた。いつか誰かと人生を分け合うことになったとしても、彼女が――そしてこれからもずっと――俺にとっていちばん大切な人であることは変わらない。

彼女は俺の、可愛い妹だ。連れ去られるのを目の当たりにしてから、離れていた時間は拷問そのものだった。そして、そう感じていたのは俺だけじゃないと分かっている。

俺たちは手配して、タリアの声が何を言っていても全部聞こえるようにしていた。だから彼女が「発砲音が聞こえた」「キリアンが近く...

ログインして続きを読む