チャプター 29。

タリア視点

「ミランダに捧げたあの礼、あれは心からの敬意の表れだ。おまえの兄たちも少しは見習うといい」パパは満面の笑みで言った。

私は右へ顔を向けてダンテを見上げた。彼はもうこちらを見て微笑んでいて、私は思わず口元をつり上げた。

「はいはいはい、もう痛い目は見ましたよ」ダンテはそう言うと、私の鼻先をちょん、と突いた。それで皆が笑った。

「へえ、何があったの?」エム叔父さんが興味深げに身を乗り出す。

「彼女がここに来た初日だよ。夕食の少し前に着いてさ。食事のときにタリアがミランダに同じ礼をしたんだ。そしたらダンテとニコが、食事に口でお礼を言わないってタリアに結構失礼なことを言ってね。で...

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