チャプター 54.

タリア視点

目が覚めると、背中に腕が回されていた。そっと瞼を開けると、私は誰かの胸に頬を寄せ、腕は腰に絡めている。けれど、私の腕を包むその手――それが誰のものか、すぐにわかった。

顔を上げ、見惚れるようにその端正な横顔を見つめる。ただ見つめるだけで、彼のすべてを記憶に刻みつけたくなった。

本当に、息をのむほど格好いい。彫刻みたいに整った造作。しっかりした顎のライン、可愛らしい小さな鼻。寝癖のままの砂色の髪が前髪となって額にかかっている。血色のいいふっくらとした唇が、ほんの少しだけ開いていて――。

私はそのまま見つめ続けた。やがてケイデンがゆっくり目を開く。私の瞳を捉えた瞬間、彼の顔にす...

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