第8章

硝煙が、瞬く間に屋上全体を覆い尽くした!

トニーが強く私の腕を引き、その勢いで膝が大理石の冷たい床に叩きつけられる。頭上を銃弾が掠め飛び、背後の石の手すりを粉砕して、瓦礫が雨のように私の体に降り注いだ。

「お嬢、伏せて!」

トニーが覆いかぶさるようにして私を庇う。彼の体が小刻みに震えているのが伝わってきた。

屋上は一瞬にして、血塗られた戦場と化した!

「殺せ! 一人も生かしておくな!」

狂ったように銃を乱射するヴィンセントの怒号が、銃声を切り裂いて響き渡る。

煙の向こうで、リカルドが黒豹のような俊敏さで身を翻し、別のコンクリートの柱の陰へと転がり込むのが見えた。その...

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