チャプター 139

シダー視点

パティシエの指導のもと、私たちはお菓子作りを始めた。ケーキなんて作ったこともなかったけれど、すぐにコツを掴んだ。ケーキの土台が焼きあがると、いよいよ飾り付けの時間。その作業は、すべて子供たちに任せることにした。

エイデンが一番下の段にチョコレートガナッシュを塗り、オリバーが縁にピンク色のフロスティングを絞り出し、アリアがてっぺんに新鮮なイチゴをそっと置いた。それからエイデンがダークチョコレートでこう書いた。「お誕生日おめでとう、パパ」

子供たちは自分たちの作品を、驚きと感嘆の目で見つめていた。

「ケーキ作りがこんなに簡単だったなんて! もう僕、プロだね」オリバーは得意げに宣...

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