チャプター 36

シダー視点

机の上の最後の企画書に目を通し終えると、私は立ち上がって凝り固まった体を伸ばした。

スマートフォンに目をやると、リドリーに送ったフレンド申請がまだ承認されていないことに気づく。まあ、当然だろう。スターリング・デザイン・グループのCEOなのだから、毎日何百という申請が殺到しているはずだ。私のものも、その他大勢の中に埋もれて、簡単に見過ごされてしまったに違いない。

でも、彼の服は返さなければならない。父親の気性に耐えていたエイデンの不安そうな顔を思い出すと、あの子をこれ以上巻き込むのはためらわれた。リドリーと私の間にどんな気まずさがあろうと、子供にまで影響を及ぼすわけにはいかない...

ログインして続きを読む