チャプター 37

リドリー視点

執務室の戸口にたどり着いたとき、彼女の姿が目に入った。

彼女は椅子の上に危なっかしく立ち、一番上の棚に本を置こうと、懸命に背を伸ばしている。バランスを取りながら手を伸ばす彼女の動きに、タイトなペンシルスカートがぴんと張り、腰の曲線がくっきりと浮かび上がっていた。俺のいる角度からは、彼女の細い腰、優美な体のライン、そして棚に手を伸ばそうと爪先立つ、長く白い脚が見えた。

それを止める間もなく、腹の底に熱がこもった。歯を食いしばり、この好ましからざる反応を無理やり抑え込む。

またこの手か。エグゼクティブラウンジの化粧室で、すでに一度試している。自分の体がよほど魅力的だとでも思っ...

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