チャプター 42

シダー視点

リドリーに導かれてマーシャル邸の壮麗なボールルームの装飾的な戸口をくぐったとき、私は息をのんだ。彼が選んだ紫のハイネックのノースリーブガウンは、エレガントでありながら自己主張も感じさせるように、私の体にぴったりと沿っていた。そのシンプルさは、周りの過度に装飾されたガウンの中で、かえって存在感を放っていた。

「忘れるな」リドリーが私の耳元でささやいた。その声は弦楽四重奏の音にかき消されそうなほど小さい。「今夜のお前は、ただ自分自身を代表しているだけじゃない。ネスト・デザインの顔なんだ」

彼の近さに体が痺れるような感覚が走ったが、それを悟られないよう無表情を保ち、私は小さく頷いた...

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