第12章
南條修司は彼女のそんな様子を見て、眉をしかめた。
この女も特別な存在だと思っていたのに、こんなにも浅はかな人間だったとは。
南條修司は自分の容姿の良さを知っているが、そこまで取り乱す必要もないだろう。
顔を一分間もじっと見つめ続け、今にもよだれを垂らしそうな勢いだった。
南條修司は自分の想像に背筋が凍る思いをした。
今日は撮影現場で既に十分な時間を無駄にしており、演技過剰な女たちの表演を見る気は毛頭なかった。
そのため、木下明美の言葉に頷くだけで、すぐに立ち去ろうとした。
木下明美は内心得意げに、無意識に南條修司の腕に手を伸ばした。
しかし南條修司の冷たい視線に遭い、空中で手...
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