第48章

「その口の利き方はなんだ?俺に金を借りといて逆ギレか?もっと言うなら容赦しねえぞ、債権者が敵になるってのはどういうことか思い知らせてやる!」トニーも容赦なく言い返した。

「たかがそんな小銭で、ぐちぐちうるせーな?もっとごちゃごちゃ言うなら返さねーからな!」白石沙耶も全く引かなかった。

「お前なんか相手にしてられるか。あとでたっぷり思い知らせてやるからな!」トニーは電話を切った。

その時、ファンの熱狂は頂点に達し、悲鳴や涙が入り混じり、出口へと殺到していた。

警備員たちは素早く人の壁を作り、次々と押し寄せるファンの波に立ち向かっていた。

サングラスをかけた若者がゆっくりと通路から姿を...

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