第111章 彼女を連れて兄弟に会いに行く

人のこと、責められないだろ。おまえが普段どれだけあいつをハメてると思ってんだよ。午前中だけで100万以上もむしり取られてんだぞ? そこでうっかり押すほうが、よっぽど頭おかしいって!

 その言葉を聞いた安藤美咲は、目を細めてにやりと笑った。

「OK。私が弁償しなくていいなら、それでいいです」

 次の瞬間、スピードメーターが一気に180を指し、なおも針が上へ伸びていく。

 この車のいちばんの醍醐味はここだ――美咲はそう思った。ようやく本気で試せる。たまらない。

 助手席の男は呆然とし、指に挟んでいた煙草を思わず振ってしまって、窓の外へすっ飛ばした。さっき反応が遅れていたら、火のついた先...

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