第183章

「美咲ちゃん、今日は安藤家の身内の集まりだろ。もうA市に戻ってるんだから、出ないと」

 そう言い切ったあと、男は付け足す。

「今、広場のKFCにいるんだろ。もう運転手を向かわせた」

 その言葉に、安藤美咲は目の前の三人の子どもへ視線を落とした。おじいさんにこの子たちの存在が知られたら――面倒どころじゃ済まない。

 美咲ははっと立ち上がり、絵里の手を強くつかむ。

「勇、光。二人で妹を連れて裏口から出て。ママはちょっと用事があるの」

 絵里は食べかけのフライドポテトを振り返り、目いっぱいの未練を浮かべた。

「美咲ちゃん、絵里いかない! まだ食べてないもん!」

 体が弱くてすぐ熱を...

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