第67章 彼は酔っ払った

高橋裕也は、安藤美咲が注いでくれた水を手に取り、ぐいっと大きく飲んだ。

想像以上だった。あの酒の回りが――遅れて、重く。視界がにじみ、目の焦点が合わない。本当に、少し酔っている。

「賢すぎる女は好きじゃない」

勇と光は小さく笑った。そこがいちばん大事だとでも言うように。

そのとき、風呂を上がった安藤美咲が部屋着のまま階段を降りてきた。二人の息子が高橋裕也と話しているのを見ると、にこやかに近づいてくる。

「何の話してるの?」

近づいた瞬間、つんと濃い酒の匂いが鼻を刺した。

美咲はくんくんと嗅いで、改めて高橋裕也の顔を見る。頬が赤い。目元もぼんやりと霞んでいる。

「高橋裕也、どう...

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