第94章 彼らの父親は七十過ぎです

高橋裕也は片眉を上げた。別に気にしていなかったのに――お爺様の存在をすっかり忘れていた。

 目を覚ましてまだ大して経っていないのに、もう芸能ニュースなんか見ているのか。

 そう思った瞬間、きっと祖母に引っぱられて一緒に見ているのだろうと察した。

 昔、おじいさんが元気だった頃は、こんなものは見なかった。ましてや、おばあさんの「暇つぶし」に付き合うなんてありえない。

 今は病気で身動きが取れず、好きにされるしかない。その光景を想像して、裕也は思わず笑ってしまう。

 気乗りしない顔のまま、どうにもできずに画面を見ているお爺様――目に浮かぶようだった。

「裕也、聞いてるの?」

 返事...

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