第6章

俊の視点

 思考がホワイトアウトし、鼓膜の奥で不快な耳鳴りが響いている。

「もう一度だ」

 俺の声は、酷く掠れていた。

 赤石が操作する。俺はモニターを睨みつけ、何度も、何度もその映像を反芻する。

 再生されるたび、心臓が冷たい泥沼へと沈んでいくようだった。

 彼女はわざとだ! あのあばずれ、自分から落ちやがったんだ!


 俺は美弥の寝室のドアを蹴破った。

 部屋の中からは、鼻をつくような嬌声と、生々しい吐息が漏れ聞こえてくる。

 ベッドの上、美弥は見知らぬ男に跨り、痴態を晒していた。服は乱れ、髪もぐしゃぐしゃだ。俺と目が合った瞬間、彼女は悲鳴を上げてシーツを搔き寄...

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