120。ハートビート

それが決め手だった。アリアナがくるりと彼の方を振り返ると、ダンカンは微笑み、彼女の入浴を手伝う作業を続けた。

彼は自制していた――正直、きつかった。内なるアッシュが猛り狂っていたが、今日は一日中彼女と一緒に過ごす計画で、彼女を疲れさせるのはそのうちに入っていなかった。いずれはそうする――だが、まだだ。

しかし、結局のところ彼は自分を欺いていただけだった。アリアナの裸身は抗いがたい。彼女の香りが彼を狂わせそうだ。濡れた髪が顔に張り付く様、陶器のような肌を伝う水の滴……。

ちくしょう、水面下には硬くなった彼女の乳首が見え、半開きになった濡れた桃色の唇からは震える息遣いが聞こえる。胸の中で心臓...

ログインして続きを読む