122: 婚約

大広間

「余に与えられし力により、私、ダンカン・ソーンヴェイル王は、そなた、アリアナ・グレイストーンを、我が選ばれし者――我が伴侶、我が未来として選ぶ。余が唯一の者を見出したことを、ここに王国全土へ布告する」

妹が王と婚約する光景に、ライラの胸は高鳴った。

数ヶ月前、同じことがカエルとの間で起こったとき、彼女は反対していた――あのろくでなしがアリアナを裏切ることを、まるで知っていたかのように。

だが今となっては、彼が裏切ってくれてよかったとさえ思う。妹は真実の愛を見つけたのだ。

想像もできなかった、最も予想外の展開。

冷酷無比なライカンの王こそが、アリアナの運命の相手だったなんて…...

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