169。コート・トライアンサ

コル・トリアンサ――その名は魅力的に響くかもしれないが、実態は真逆であった。その裏に隠された恐怖を覆い隠すために作られたのだ。

数世紀前、ある強力な闇の魔術師がその儀式を発見した。当時、ウロボロス戦争を生き延びた男性の古代ライカンは、無敵として知られていた。月との、そして運命の番との絆、さらにはその血そのものが、彼らをいかなる通常の武器でも破壊できない存在たらしめていた。

コル・トリアンサは、まさしくその種族を脅かすための手段として作られた。

その毒には三つの心臓が必要だった。ただの心臓ではない。術者が最も愛する者たち――家族、友人、術者への愛が真実である者なら誰でも――によって、自ら進...

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