17。あなたは何?

ヴァルキリーが王の姿を見逃した瞬間など、ただの一度もなかった。彼女は常に、たとえほんの一瞬でも、彼の姿を捉えるよう努めていた。

言葉を交わすことはないかもしれない。だが、彼女は王に自分の存在を気づかせるようにしていた。ほぼ毎晩、王は彼女を寝室に呼び、その欲望を満たすために彼女を抱いた。

王は彼女を後ろから抱くだけ。前戯もなければ、口づけもない。ただ、いきなり体を突き入れるだけだった。それでも、彼女は満たされていた。

私のダーリンはまだ私を気にかけてくれている。ええ、そうなのよ。

しかし今夜、すべてが狂ってしまった。

もう二十一時間以上になる。彼女は食事も睡眠も拒んでいた。

ダーリ...

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