194。ザ・クリスタル

旅の道のりは長かった。

数時間がやがて数日となった。砂漠、山々、川、森――旅の途中で彼らはあらゆる場所を越えていった。何年も前から存在する秘密の洞窟や隠された道さえも利用した。

狼たちが彼らの足取りを追えなかったのも無理はない。

今、彼らは洞窟の中にいた。火を囲み、夜を明かすためにささやかな野営地を設けて座っている。

馬に餌をやるための数時間の休憩を除いては、休みなく旅を続けてきたのだ。

彼らの馬は少し変わった姿をしていた。より大きく、引き締まり、脚はよりたくましい。その体躯は防御用と思われる銀糸で覆われており、おそらくは自分たちの領域の過酷さから身を守るためのものだろう。

ドラコ...

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