バトル {2}

奴らの刃が宙を舞った。

ファルコンが何か言うより早く、最初に飛び出したのはライラだった。彼女のその速度にファルコンは顔面を蒼白にさせ、ライラは最初の犠牲者の両目に短剣を突き立てていた。

その身のこなしは戦いの女神のごとく揺らめき、両手の刃はまるで体の一部であるかのように舞う。

唇に浮かんだ狂気の笑みは、彼女がこれを――殺戮を、したくてたまらなかったことを物語っていた。

彼もまた戦いに加わり、敵に剣を振るう。ファルコンはこの数年間、鍛錬を怠ったことはなかった。数年前に起きたあの出来事が、彼を狂気的なまでの訓練へと駆り立てたのだ。

そのほとんどは、ライラを救いたいという一心からだった。...

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