211。足の感覚がない

ロダリックの体が岩に叩きつけられ、骨が砕ける気色の悪い音が響き渡った。炎がその毛皮を包み込む。

彼は呻き、急いで土の上を転がり回って火を消した。ドラゴンなしではアリアンナは弱いだろうと思っていたが、それは完全な間違いだった。あの女は、何もないところから炎を呼び出したのだ。

『まさか、女神の力をその身に宿しているとでもいうのか?』

彼女を倒す方法が何かあるはずだ。

「ヴァロレスは何を約束したの? 私と妹の首を取る見返りに。高い地位でも?」彼女はまるで戦いが退屈だとでも言うように、別の岩に気怠げに腰掛けながら滑らかに尋ねた。

それに対し、ロダリックのライカンは鼻で笑った。

「ルナリス城...

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