213: みんな女王万歳

ライラがルーカスを目覚めさせようと時間を費やす一方、アリアナは築き上げていた。

炎を感じよ。

それが竜の守り手たる者の基本であった。炎は己の一部。己こそが炎。炎こそが己。

決意が内に燃え盛る時、それを止められる者はいない。

それが今のアリアナだった。その力は強大でありながら、どこか懐かしい――まるで以前にも同じ立場に立ったことがあるかのように、自分の一部だと感じられた。

数日のうちに彼女は力を開花させ、民に愛され、尊敬されるようになった。だが、何かが彼女を呼び続けていた。無視することのできない何かが。

彼女の半身は、まだそこにいたのだ。息子や母と共に過ごし、絆を深めたいと切に願いな...

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