222。混乱した

その夜、ブリギッドはイヴォンヌを訪ねた。赤子は眠っており、母親は王宮の筆頭治癒師の治療を終えたばかりだった。治癒師は一礼すると、静かに部屋を退出した。

「王妃様」イヴォンヌはそう言って、身を起こそうとした。苦痛に顔をしかめたが、ブリギッドはそれが嘘だとわかっていながらも、気遣う言葉をかけた。

「無理はなさらないで。まだお身体が万全ではないでしょう」

イヴォンヌは小さくぎこちない笑みを浮かべて横になり、「ありがとうございます」と囁いた。

「お祝いを言いに来ました。ついに国王陛下の世継ぎをお産みになりましたね」

「はい、妃殿下。……骨を折った甲斐がございました」

「あの子を抱いても?」...

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