232。ホイール・オブ・フェイト

「七百歳よ。しーっ」彼女は悪戯っぽく唇に指を当て、それから囁いた。「ダンカンはわらわの本当の年齢を知らぬ。予見者は普通、それほど長くは生きぬものだが……罪を正しく償うために、天がわらわの老化を止めたのじゃ。解放されたのは、ほんの四十数年前。その時に王と出会い、わらわは王付きの筆頭予見者となった」

アリアンナがその言葉を理解しようとすると、喉が締め付けられるようだった。だが、エヴェローラは話を続けた。

「そなたの母、ドラコラにも同じことが起こった。わらわが干渉はしたが、あの戦争は起こるべくして起こった。それが運命じゃった。母君は天の理を破ってそれに手を加え、罰せられた。じゃが、ある者が生まれ...

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