233。7 年前 {1}

七年前

王国は崩壊し、その王もまた倒れるだろう。

ダンカンは荒い息をついていた。羽根ペンを握る手に苦闘し、こめかみには血管が浮き出ている。彼には分かっていた。紛れもない毒が、神経を蝕んでいくのが。

痛みはない。だが、死は免れない。アッシュはすでに限界で、毒と戦っていた。自分に残された時間は長くないと、彼には分かっていた。

なぜだ? なぜ、よりにもよってこんな日に?

毒殺の企みに気づけなかったこと、それが彼にとって最大の過ちだった。点と点を結びつけるのが遅すぎたことが、彼の破滅を招いた。だが、どうすれば止められたというのか?

そうなる運命だったのだ。

彼は運命を書き換えられると思っ...

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