236。マインド・ロスト

【現在】

幾年もの歳月が流れました。私達はあなたの遺体発見の報を待ちましたが、届くことはありませんでした。それから三ヶ月前、待ち望んでいた知らせがついに届いたのです。国王陛下がついにお目覚めになった、と。それは、あなた様もご無事だということを意味していました。ガーサは、まるで人生で最高の知らせを受け取ったかのように、そう告げた。

メレクは誇らしげな笑みを浮かべた。アセオンは安堵の表情を見せ、エイミーは部屋の隅で指をもじもじとさせていた。

サーラクはもう部屋にはいなかった。ガーサが会話を聞かせないよう、彼を下がらせたのだ。

アリアンナは黙ったまま、その知らせを消化しようとしていた。一晩で...

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