258。私はそんなに愛らしいの?

陽が昇り、王城の大理石の石畳に暖かな光を投げかけていた。

中庭は隅々まで磨き上げられ、飾り付けが施されている。咲き誇る花々は、涼やかな風に優しく揺れていた。

招待客が到着し、中庭のあらゆる場所を埋め尽くしていく。エリートたち。貴族たち。アルファたち。そして、竜の国から来た数人のウロボロスも、皆一様に上等な衣服をまとっていた。

今日、一人の女王が戴冠しようとしていた。

王室の壁の内側では、すべてが輝くように清潔だった。隅から隅までが一変していたのだ。

望まれざる過去の匂いを放つものはすべて処分され、焼き払われた。調度品も含め、何もかもが新しく見える。

リールは大きな鏡の前に立ち...

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