27。彼女について

ダンカン王は、奴隷がためらう様子を見つめていた。

震える手が、衣服を留めている紐へと伸びる。彼女がそれを滑り落とすと、月光に照らされた繊細な肌が露わになった。

予期した通り、彼の内に潜むライカンの獣が、喉の奥で唸るような嘲笑とともに表面に浮かび上がる。『俺のものだ』。

目を閉じ、ダンカンは深く息を吸い込んでライカンを抑えつけた。

「今はよせ。おとなしくしていろ!」とダンカンは叱りつける。獣はしぶしぶと従い、彼の心の奥深くへと後退していった。

「それはそのままでいい」彼女が残りの下着に手をかけたとき、ダンカンは鋭く言った。「入れ」

彼女が頷くと、熱が頬を這い上った。彼の目は一度たりと...

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