45。ダーク・インテンション

「あのお馬さん、赤ちゃんと一緒に死んじゃうかもしれないわ」

アリアナは、数歩先で心配そうに話している二人の女性をちらりと見てから、自分の作業に戻った。

「まあ、大変。あれは国王陛下のお気に入りの馬の一頭なのに。今、宮殿には癒し手がほとんどいないのよ」

彼女の興味がそそられた。

アリアナははっと意識を彼女たちに戻す。国王陛下のお気に入りの馬?

(無視するのよ、アリアナ。あなたには関係ないことだわ)と、心の声が囁いた。

しかし、作業を続けても心は落ち着かず、どうしようもなく良心が咎めて、ついに彼女は諦めた。気づいた時には、馬小屋へと向かっていた。

白馬が床に横たわり、苦しそうにいなな...

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