46。王様の悪夢

王の寝室

ダンカン王は眉を顰め、汗を流しながらベッドの上で身じろぎした。胸は激しく上下し、呼吸は荒い。

悪夢だ。

それは、常ならざるほど鮮明なものだった。そして再び、彼を苛むのだ。

ダンカンの幼い脚が動く。彼らの元へたどり着かなければ!

父と母の悲鳴が、不吉な鐘の音のように空気を切り裂き、ダンカンの足を速めさせた。

しかし、ライカン形態の兄が素早くダンカンの衣服に牙を突き立て、軽々と地面から持ち上げた。そして頭上のドラゴンが放つ次の炎を避けながら、走り出した。

炎はエイドリック王子を傷つけていたが、彼はダンカンをさらに強く抱きしめ、燃え盛る廊下を素早く駆け抜けていった。

その醜...

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