58。王様との散歩

彼女はダンカンの腕の中、燃え盛る炎のそばに置かれた氷のようにとろけながら、さらに身を寄せた。ゆっくりと目を閉じ、唇に押し当てられたそれに答える。

手を彼の首筋まで這わせると、所有欲を込めてその首に巻きつけた。ダンカンは、これ以上ないほど彼女を強く引き寄せ、その体温が肌に染み込んでくるようだった。

ダンカンの舌が彼女の舌を見つけ、絡みつき、戯れる。彼女は彼の口の中へと甘い喘ぎ声を漏らし、その声が彼を狂わせた。

しばらくして、彼が身を引く。

二人とも、息が切れている。心臓が胸を激しく打ちつけていた。

ダンカンは彼女の顔に手を伸ばし、少し腫れて濡れた下唇を親指で優しく押した。

彼女の瞳は...

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