82。もし?

トラン

「『詰んだ』なんて言葉じゃ生ぬるい。俺たちはもう、破滅を通り越している。一体全体、なんでサー・モーガンは魔女なんぞ使って、民全体の王を欺こうとしたんだ?それに、王はどうやってそれに気づいた?」

トランはペリクレスの向かいに座っていた。ペリクレスは部屋を歩き回りながら、とりとめもなく喋り続けている。

「一体どうして、あんな重要な儀式で泥酔したりするんだ?!そのせいで王にあんなことを口走っちまうなんて!」「なぜ、すべてが瞬く間に台無しになってしまったんだ?!」ペリクレスはそう叫び続け、指で髪をかきむしった。

「『エリートのための裁判』だと?」ペリクレスは鼻で笑った。「ふざけるにもほ...

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