88。ひざまずいて

アリアナはごくりと唾を飲んだが、すぐにその部分を話す必要はないと気づいた。

やがて二人は腰を下ろし、アリアナはこれまでに起こったことすべてを説明した。彼が自分を拒絶しなかったこと、そして祝宴での出来事を。

セレーネは驚いた様子もなく、まるで何が起こるか知っていたかのようだった。

「でも、ライラのことが心配なの。あの子と十分に一緒にいられていない気がして」

「あの子なら大丈夫よ」セレーネは彼女を安心させた。

アリアナは頷いた。「ただ、ひどい気分なの。ほとんど顔も見られないし。時々、あの子も私と一緒に『聖月の翼』にいられたらって思う。そうすれば見守ってあげられるのに――特に今は敵が多いか...

ログインして続きを読む