90。ロイヤル・コンバット

王室御前選抜試合

闘技場は巨大で、百人もの男たちを収容できるほどの広さがあった。観客席は高く、何列にもわたって連なり、観衆で埋め尽くされている。熱狂的な歓声が辺り一帯に響き渡っていた。

最も高い場所にある黒石の玉座には、ダンカン王が腰掛けていた。その鋭い眼差しは、眼下の戦士たちを睥睨している。

貴賓席には卿やアルファたちが陣取り、賭けに興じ、戦略を論じ、有力な者を見定めながら、互いに囁き合っていた。

これはただの戦いではない。力、回復力、そして支配力を試す「王室御前選抜試合」――戦士たちが名誉、階級、そして時には生存そのものをかけて戦う試練の場なのだ。

太鼓の音が轟き、第一試合の開始...

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