第11章壊れやすい小さなルナ

サルギス視点

背後で扉がカチリと閉まり、ようやく、知らぬうちに息を詰めていたことに気づいて息を吐いた。彼女の気配から離れた途端、平静な顔の裏に固く押し込めていた重みが、ずしりと肩にのしかかってきた。

廊下を進み、磨き上げられた大理石の床にブーツの音を反響させながら、エレベーターへ向かった。

控えめなチャイムとともに扉が開き、乗り込んで医療フロアのボタンを押す。金属の扉が閉じるのと同時に、私の取り繕いもまた閉じていった。冷たい内壁にもたれ、頭を後ろへ落とすと、鈍い音がした。意識は否応なく引きずり戻される――あの書斎での会話へ。今なお胸の奥に棘のように残る、あのやり取りへ。

――回想――

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