第169話動かぬまま

サルギス

統治者たるもの、嵐にも揺るがぬ山のように動じないべきだ――そう言われている。だが、あの大理石の階段の頂に彼女の姿を見た瞬間、肺の空気がすべて抜け落ちた。

玉座の間は、生きた記念碑へと変貌していた。ヴォールト状の天井は、星座さえ抱きとめられるほど高く伸び、その金箔のアーチが、幾百もの浮遊ドローンの光を受けてきらめいている。

それでも、私の目には彼女しか映らなかった。

ルーメン・オーブの火花を一つ残らず拾うドレスは、銀糸が織り込まれ、星屑を散らしたようで、まるで夜空そのものが彼女に付き従うことを選んだかのようだった。裾は液体の月光のように背後へ流れ、ヴェールは彼女だけが命じられる...

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