第199章「不信」

ユレンの喉から、引き裂かれるような呻きが漏れた。頭がぐらりと傾き、口の端から深紅が垂れる。まぶたが震えて開き、見開かれた瞳は焦点を結ばない。いつもの傲慢さは消え失せ、痛みの向こう側でさえ畏怖の色が宿っていた。

揉み合いの最中に落ちた呪文書が、床に横たわっていた。紙片は、見えない風に煽られているかのようにぱらぱらとめくれ、文字はかすかに揺らめく。耳には届かないはずの囁きが、骨の奥深くにまで染み入ってくるのを感じた。

私は、自分の手を、まるで他人のものでも見るように見つめた。サルギスに優しく触れ、眠れぬ疑念の夜には自分の頬を包んだこの手が、こんな力を握るはずがない。けれど幻のような脈動は掌に、...

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