第22話レディコアラ

ナリネ視点

私は用心深く彼のあとをついていき、数歩の距離を保った。

廊下は果てしなく続いているように感じられた。数秒おきにきょろきょろと見回してしまい、影や彫像の鋭い輪郭、光を受けてきらりときらめく金脈入りの大理石に、心臓が跳ね上がる。指先は落ち着かず、袖口の裾をつかんだかと思えばシャツの端に移り、また戻って――そんなことを繰り返していた。

私はそわそわしていた。

彼があまりにも急に立ち止まったせいで、反応が間に合わず、私は彼の背中にぶつかった。

思いきり。

小さく息をのんだ。鼻先が彼の背に当たって、つんと痛んだ。私は反射的に一歩下がり、鼻を押さえる。

「おい、大丈夫か?」彼は少...

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