第23章ヴェラリアド

サルギス視点

彼女から目を離せなかった。

ナリネは玉座の間を、まるで夢の中に迷い込んだばかりみたいに見回していた。振り向くたびに、柱の一本一本に、金のきらめきに、カットされた水晶の光に、瞳が大きく見開かれていく。ゆっくりとその場で一周くるりと回ってしまうか、窓に顔を寄せて驚嘆の息をもらすか――そんなことまで、半ば本気で想像した。

あんなふうに、彼女の顔を次々と表情が踊るのを見たのは初めてだった。好奇心、畏れ、ためらい、ほんの少しの恐怖、それからまた驚き。まるで、夢見ることすら許されなかった魂みたいに。その気づきが、胸の奥をきゅっと締めつけた。

さっきの昇降機でも不意を突かれた。彼女の怯...

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