第27章今...次は誰だ?

サルギス視点

苛立ちを紛らわせるように、エレベーターの石床へブーツの先を小刻みに打ちつけた。五階で扉が滑るように開き、ルペルクスが飄々と乗り込んでくる。だが、目の奥に走る光だけは、決して気軽なものではなかった。いつもの黒い仮面と手袋――血を見るときにしか使わない、あの一式だ。

彼は何も言わない。言う必要がなかった。

暗証番号を打ち込む。0。

キー音が鳴り、エレベーターが低い機械音をうなりながら下へ跳ねるように落ちていく。まるで棺が土に沈むみたいに。向かう先はクラーグニル宮殿の腹の底、地下牢だ。換気口から血と黴の匂いが、するすると這い出してきた。

クラーグニル宮殿の裏腹は、社交の席で口...

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