第34章可能な限りベストハンド

サルギス視点

宮殿の壮麗で反響する回廊を、俺は器用にすり抜けて進んだ。床を飾る広々とした絨毯が足音を吸い込み、踏みしめるたびに繊細な文様が足元で揺れる。部屋へ向かいながら、思考の中に沈んでいた。

鋭く息を吐く。苛立ちと、しかし確かにある希望が胸の内で渦を巻いた。ナリネ。彼女の名は、どこか呪いめいた旋律のように頭の中に残り、彼女が初めて宮殿へ来た日のことへ引き戻す。あのときの彼女は、あまりにも脆く、かつての世界から切り離されたように遠かった。

これまでの道のりを思い返すと、俺たちはずいぶん遠くまで来たのだと否応なく思い知らされる。緊張が張りつめた瞬間もあった。越えられないと感じる沈黙もあっ...

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