第61章覚醒

ナリネ視点

サルギスが部屋を出ていき、背後で扉がかすかにカチリと閉まった瞬間、私は自分でも気づかないうちに止めていた息を、ふっと吐き出した。

朝食はまるで、氷水を浴びせられたみたいだった。いや……浴びせられたどころじゃない。頭から突っ込まれて、沈められた、と言ったほうが近い。あの卓に座り、あの視線に囲まれ、言葉にされない期待と、口元だけの笑みと、刃のように鋭い言葉を受ける――そのすべてが、胸の奥をざわつかせた。私が馴染めないことくらい、子どもじゃない。分かっていた。それでも今日、隔たりがどれほど深いのかを、思い知らされたのだ。

それでも私を蝕んだのは、アヴァリン女王の刺すような皮肉でも、...

ログインして続きを読む