第80話絶対の世界へ

ナリネ視点

五か月。

百五十二日。

三千六百四十八時間。

人は言う、時がすべての傷を癒すのだと。

嘘だった。

癒えることも、忘れることも、「前に進む」こともなかった。

息をするたび、まだ彼の名の味がしたから。

あの夜、刃物みたいに投げつけた言葉が、沈黙の中でこだましたから。

目を閉じるたび、彼の顔が浮かんだから。

思った……距離を無理やりつくって、心から彼を飢えさせ続ければ、そのうち彼のために鼓動するのをやめるんじゃないかって。でも、やめなかった。

むしろ痛みは、牙を生やした。

会いたくて会いたくてたまらない日があって、死んでしまいそうだった。肺が……呼吸の仕方を忘れたみたいに。

それから夜...

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