第百三十章

普段の自分に戻るまで、ずいぶん時間がかかった。

初任給をもらい、リードのカードを使うのをやめた。彼とはもう口も利かないと心に決めていた。

本当は、喉から手が出るほどそうしたかった。最近の出来事を考えれば、自分が何に腹を立てていたかなんて、もう遠い記憶の彼方だ。けれど、彼らには連絡がつかないだけでなく、私自身がもう彼らとは一緒にいられないという考えに慣れようと必死だった。

『あなたが結論に飛びつくのは感心しないわ』と、ライラが頭の中で不満を漏らした。『ええ、彼の態度は確かにおかしい。でも、壁を作る前に、まずは彼らの口から直接言わせましょう』

『でも、その時どれだけ傷つくことになるか怖くな...

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