第百三十一章

仕事がなくなったことは、思っていたほど堪えなかった。木曜日はずっと後回しにしていた用事で埋め尽くしたし、ずっと怖くて手を出せなかったお菓子作りまで、実際にやってみたのだ。

ナナの店に着くと、彼女はお客さんと話しているところだった。その小さな空間で、彼女のエネルギーがほとばしっている。

熱心で興奮したローラが、自分の力をナナに分け与えると、ナナは文字通りぱっと輝き、ありえないほどの速さでその女性を癒してしまった。

「これでナナのこと、魔法使いか何か変なふうに呼ばれるようになっちゃうじゃない」私は首を振りながら、彼女を少しだけ窘めた。

『ただ助けたかっただけなのに』彼女はそう拗ねたように言...

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