第百七十一章

ダリウスとの一件で、私はある程度の自信を取り戻していた。ラウラにまで姿勢が良くなったと褒められたほどだ。

私は彼らに会うため、アンジェラを部屋へ案内し終えたところだった。

本能的に彼らの腕の中へとろけるように身を寄せると、すぐそばにいるだけで、私たちの間の絆が歓喜に歌う。

「このままだと何も進まないから、あなたたち、城の別々の棟にでも拘束しておかないと駄目そうね」ゾーイの声が聞こえ、私は現実に引き戻された。

私は顔を真っ赤にした。周りから聞こえる忍び笑いに、顔は熟したトマトよりも赤くなる。

「彼女をそっとしておいてやれ」ルシアンが微笑みながらゾーイに言った。「最近、色々と大変だったんだ...

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