第二百六章

ヴァイオレット視点

何を考えているのか分からないまま、人にじろじろ見られるのは大嫌いだった。少なくとも今までは、彼らが私を憎んでいて、その眼差しがそれを反映していることが分かっていたからまだマシだった。

でも今、私のための盛大なパーティーと正式な戴冠式を計画しているリードとルシアンのそばに立っていると、ひっきりなしに視線を感じる。けれど、それには以前のような熱がこもっていなかった。

この一週間、私たちはほとんど部屋にこもりきりだった。私が外に出たのは、妹に会いに行くナナを見送った時だけだ。

私も一緒に行きたかったけれど、ルシアンがどこかへ行く前に私がニクサンドリアの正式な女王になるべき...

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